こんにちは、ネコリテです。
HSPならではの繊細な視点で、旅の体験記を書いています。
今回は宮崎県宮崎市にある青島神社をレポートします。
青島神社の境内マップ
青島神社は、宮崎空港から車で約20分の場所にあります。
その最大の特徴は、神社とは思えない風光明媚なロケーション!
亜熱帯性の植物(80%がヤシ科のビロウ)が生い茂る島の中にあり、島の周囲は鬼の洗濯板と呼ばれる奇岩に囲まれています。
神社自体はさほど広くないので、所要時間は1時間くらいでした。
青島ビーチパークには黄色いポストがあり、その先の弥生橋を通って島へ入ります。
橋を渡ると、一面に鬼の洗濯板が広がっています。
鳥居をくぐると、
神門に到着。
神門には鴨就宮(かもつくみや)と書かれた扁額(へんがく)が掲げられており、こちらは青島神社の昔の呼び名だそうです。
鴨就宮の名前の由来は、青島の民間伝承において「鴨が冬を越すためにやってくる場所」と言われています。
神門の先には本殿と、左右に小さな神社があります。
左側が石(いそ)神社、右側が海積(わだつみ)神社。
わかりやすく、家系図をまとめてみました。
簡単に言うと青島神社の主人公は山幸彦で、主に彼の親族が祀られている神社になります。
ちなみに山幸彦の孫は初代天皇の神武天皇です。
本殿の右側(海積神社の隣)には絵馬のトンネルがあります。
宮崎は読売ジャイアンツのキャンプ地なので、巨人軍選手の絵馬も飾られていました。
絵馬トンネルの先へ進むと、元宮(もとみや)があります。
弥生時代の土器や貝殻などが出土し、古代の祭祀が行われた場所とされています。
ビロウ(ヤシ科の木)が生い茂り、南国情緒と古代日本が混ざり合う不思議な空間でした。
訪れたのは夏でしたので、御朱印はとても涼しげでした。
願掛けスポット
真砂の貝文(まさごのかいぶみ)
真砂(まさご)=タカラガイ
タカラガイはこんな形をしており、色や模様・大きさは様々です。
神社前の浜辺でタカラガイを探し、願いを込めながら波状岩へお供えします。
私が見つけたタカラガイは1-2cmほどの、小さなものでした。
タカラガイ以外の貝殻も、たくさん供えられていました。
真砂の貝文は、元宮の右側にあります。
産霊紙縒(むすびこより)
産霊(むすび)=結び
紙縒(こより)=細長い紙をより合わせてヒモ状にしたもの
紙縒(こより)は色によって、良縁・健康・商売繁盛などのご利益があるそうです。
夫婦ビロウに吊るされているロープへ、紙縒(こより)を結びます。
産霊紙縒(むすびこより)は、元宮の左側にあります。
次に紹介する天の平瓮投げ(あめのひらかなげ)は、産霊紙縒(むすびこより)の後ろにあります。
天の平瓮投げ(あめのひらかなげ)
平瓮(ひらか)=祭事で使うお皿
投瓮所(とうかしょ)の中にある、磐境(いわさか)へ向かって平瓮(ひらか)を投げます。
実際に投げてみたところ、木に当たって平瓮が割れ、開運厄除けとなりました。
海積の祓(わだつみのはらい)
人型の紙に願い事を書き、御神水の入った甕(かめ)に紙を浮かべます。
するとあっという間に紙が溶け、願い事が叶うとされています。
海積の祓がある場所は、神門近くの社務所の前です。
御祭神のエピソードがおもしろい
神社へ行かれる際は、どんな神様が祀られているかを調べておくと、さらに楽しく参拝ができます。
青島神社の御祭神は古事記の有名どころが揃っているので、初心者さんにもわかりやすくエピソードを紹介しますね。
本殿に祀られているのは山幸彦・妻(豊玉姫)・恩人(塩筒大神)。
左側の石神社に祀られているのは、山幸彦の父(ニニギ)・母(コノハナサクヤヒメ)・叔母(イワナガヒメ)。
右側の海積神社に祀られているのは、山幸彦の祖父(オオワダツミ)と特に血縁関係はないスクナビコナ。
浦島太郎のモデル
青島神社の主人公、山幸彦は浦島太郎のモデルになったとされています。
狩りが上手な山幸彦、その兄は釣りが上手な海幸彦。
ある日、山幸彦は兄の大切な釣り針を借りて、釣りをしました。
しかしその釣り針を失くしてしまい、海幸彦は激怒。
途方に暮れていると塩筒大神が現れ、釣り針探しのアドバイスをしてくれました。
そして海の中へ潜って探しに行くと、竜宮城のような建物があり、そこに住んでいる豊玉姫と恋に落ち結婚しました。(釣り針も無事に見つかりました)
面食いで寿命が縮んだ神様
山幸彦の父ニニギは天照大神の孫で、天界から地上(宮崎県高千穂)へ降りてきました。
これを天孫降臨と呼びます。
地上に降りたニニギは、コノハナサクヤヒメに一目惚れをして求婚。
するとコノハナサクヤヒメの父は
「姉のイワナガヒメと姉妹セットで嫁にもらってくれること」
を結婚の条件に出しました。
美人なコノハナサクヤヒメとは対照的に、イワナガヒメの見た目はイマイチ。
ニニギはイワナガヒメを拒否してしまいました。
するとコノハナ父は激怒。
「コノハナは花が咲き誇るように栄華を極めますが、はかなく散ってしまいます。それを補うのがイワナガ。姉妹一緒なら岩のように長く繁栄することができたのに…」
これがきっかけでニニギやその子孫は、人間のような寿命になったとされています。
浮気疑惑を晴らすため炎の中で出産
ニニギと結婚したコノハナサクヤヒメ。
しかしたった1日で妊娠したため、ニニギから「本当に俺の子か?」と疑われてしまいます。
怒ったコノハナサクヤヒメは潔白を証明すべく、
「炎の中で子を出産します。神の子なら無事に生まれてくるでしょう」
と産屋に火を放ち、無事に3兄弟が誕生しました。
このエピソードから、3兄弟は名前に「火」という字が使われています。
・火遠理命(ホオリ)=山幸彦
・火照命(ホデリ)=海幸彦
・火須勢理命(ホスセリ)
一寸法師のモデル
青島神社の御祭神の中で、唯一「山幸彦と絡んでいない」のがスクナビコナです。
スクナビコナといえば、出雲で国造りをしたオオクニヌシの相棒として有名です。
手のひらサイズのミニマム神様で、一寸法師のモデルになったとされています。
私が利用した駐車場
青島神社から徒歩で約10分くらいの無料駐車場、青島参道南広場を利用しました。
この青い看板が目印です。
平日13時頃に行った時は、残り5台くらいでした。
駐車スペース45台なので、週末は争奪戦になりそうです。
ここが満車だった時の第2候補は、すぐ近くにある青島フィッシャーマンズホテル駐車場(平日無料)を予定していました。
青島神社の駐車場探しは、こちらのサイトが参考になりました。
青島神社のまとめ
- ビロウ(ヤシ科植物)が生い茂る、南国リゾートのような神社
- 願掛け神事がたくさんあって楽しい
- 元宮にある真砂の貝文でお参りするなら、浜辺でタカラガイを拾ってから神社へ入ると良い
- 祀られている神様の神話エピソードを知っておくと、より楽しめる
- 無料駐車場は青島参道南広場が便利。ただし競争率高め