こんにちは、旅好きHSPのネコリテです。
今回は私が初めてJR特急しなのを使って、名古屋から諏訪大社へ向かった際の体験をもとに、特急しなのの予約手順や注意点を図解付きで詳しくまとめました。
先に結論をお伝えすると、名古屋→塩尻(乗換)→上諏訪というルートでの特急しなののネット予約は、少しややこしい部分があります。
「要点だけを知りたい方」「最も簡単な予約方法を知りたい方」は、最後の「本記事のまとめ」からご覧ください。
特急予約の基礎知識
まずは「特急に乗るのが初めて!」という初心者さんに向けて、基本情報を図解付きでわかりやすく解説します。
特急列車に乗るには、乗車券と特急券の2種類が必要です。
- 乗車券:普通列車と同じ運賃
- 特急券:指定席料金や速く移動できる料金

つまり往復分を予約すると、きっぷは計4枚必要になります。
たとえば今回は「名古屋→塩尻」で特急しなのに乗ったところ、乗車券は3,080円。
この金額は、普通列車(いわゆる鈍行列車)で「名古屋→塩尻」へ行った場合と同じ運賃になります。
それプラス特急券は2,780円で、こちらは指定席料金のようなものです。
合計すると特急しなのに乗るための料金は、乗車券+特急券で5,810円となりました。

新幹線では「乗車券+特急券」が1枚にまとまった切符が多いため、「新幹線は乗ったことがあるけど、特急は初めて」という方は混乱してしまうかもしれません。(私がそうでした)
仕組みがわかってしまえば決して難しくはありませんが、特急に乗り慣れていない人にとっては、まず専門用語を調べるところから始まるので、ハードルが高く感じられますよね。
でも大丈夫!
私も最初は「え、どういうこと!?」の連続だったので、わかりやすい言葉&図解付きで解説していきますね。
「特急しなの」がややこしい理由
今回「名古屋から諏訪大社」へ行く際に利用した鉄道ルートはこちらです。
- 「特急しなの」名古屋 ~塩尻
- 「普通列車」塩尻 ~ 上諏訪
- 所要時間は約2.5時間、運賃約6,000円

全てJR路線ですが、しなの初心者の私には少し複雑でした。
理由は「名古屋から長野県」という立地上、管轄がJR東海とJR東日本の2社にまたがっていたからです。
長野県はJR東日本・東海・西日本の3社が入り混じる、全国でも珍しい県です。
特急しなのが走行するJR中央本線は名古屋~東京を結ぶ路線ですが、塩尻駅を境にJRの管轄が分かれています。
- 名古屋方面:中央西線(JR東海)
- 東京方面:中央東線(JR東日本)

つまり今回の鉄道ルートは、名古屋で乗車(JR東海管轄) → 塩尻(JR東日本管轄)で乗換、上諏訪駅(JR東日本管轄)で下車という2社エリアをまたいでいるのです。
管轄が違うことでシステムが連携されていない部分があり、それが特急初心者にとってややこしさの原因となりました。
【Q&A】しなの予約に関する疑問
私が直面した疑問は以下の4点でした。
- 特急しなのはネットで予約できるの?
- 「えきねっと」や「e5489」で予約したチケットは、JR東日本・西日本エリアの駅でしか発券できないって本当?
- チケットレスにできるの?
- 塩尻駅・上諏訪駅でマナカは使えるの?
では順番に解説していきますね。
Q.特急しなのはネットで予約・購入できるの?

ネット予約できるよ!
最初、名古屋発なのでJR東海の予約サイトで購入するつもりでしたが、予想外の事実が判明。
JR東海には、特急の予約サイトがありませんでした。
スマートEXで購入できると思っていましたが、こちらは新幹線の予約サイトでした…。
そのため特急の予約は他エリアのJRが運営している予約サイト、えきねっとやe5489を利用することになるのですが、これらは他エリアゆえの不便さがありました。
Q.「えきねっと」や「e5489」で予約したチケットは、JR東日本・西日本エリアの駅でしか発券できないって本当?

現在はJR東海エリアでも発券可能だよ。出発までに駅で発券して、紙のきっぷを受け取ってね
以前は「えきねっと=JR東日本」「e5489=JR西日本」という特性上、運営サイトのエリア外の駅では発券できませんでした。
そのため、過去にはこんな悲劇も起きていたようです。
“ネットで名古屋→東京行きのチケットを予約したが、名古屋駅はJR東日本の管轄ではないため発券できず、再度購入するはめになった”
e5489は2019年4月から、えきねっとは2022年4月からJR東海の指定席券売機のある駅で発券できるようになりました。
✅発券可能な駅の一覧はコチラ
Q.特急しなのはチケットレスにできるの?

「名古屋~塩尻」はできなかったよ。同じ特急しなのでも、JR東日本エリアの「長野~塩尻」ではチケットレス特急券があるみたい
えきねっと(JR東日本)では、特急しなのの割引サービスもありますが、対象区間が「長野~塩尻」なので今回は割引なしでした。
Q.塩尻駅・上諏訪駅でマナカは使えるの?

塩尻発→上諏訪着で利用できました
旅先で交通系ICカードを使う際に気を付けたいのは、次の2点です。
- ICカード対応の駅かどうか
- 乗車駅と降車駅が同一エリアかどうか
基本的に交通系ICカードは全国で利用できますが、ローカル駅ではIC読取り機が設置されていないことがあるので、事前リサーチが必要です。
また、乗車駅と降車駅が同一エリア内で完結しない場合は、ICカードが使えません。
【例1】名古屋駅(JR東海)から乗る~上諏訪駅(JR東日本)で降りる
→✕ IC利用できない
【例2】塩尻駅(JR東日本)から乗る~上諏訪駅(JR東日本)で降りる
→〇 IC利用できる

このルールを知らずにエリアまたぎをしてしまうと、
「乗車駅はICで入ったけど、降車駅でエラーになってしまった」
という面倒なケースになるので注意しましょう。
✅TOICA(トイカ)の利用エリアはコチラ
「えきねっと」と「e5489」の違い
JR東海には特急列車の予約サイトがないため、こちらの2サイトが代替として利用できます。
ざっくりと違いを説明しますね。
えきねっと | e5489 | |
---|---|---|
運営元 | JR東日本 | JR西日本 |
しなの座席指定 | △ | 〇 |
チケットレス(特急券) | 名古屋~塩尻 ✕ 塩尻~長野 〇 | ✕ |
2サイトを比較した結果、今回はe5489から予約をすることにしました。
決め手はなんと言っても、シートマップ(座席表)からピンポイントで座席指定ができること。
えきねっとは「特急あずさ」などJR東日本の車両であればシートマップが表示されますが、しなのは管轄外なので「窓側/通路側」という、ざっくりとした指定しかできない仕様でした。
そしてえきねっと・e5489いずれも、他社ゆえの注意点がJR東海公式サイトに掲載されていましたので紹介しますね。
【e5489】
JR西日本が提供する「e5489」で予約したきっぷの乗車区間に当社路線が含まれる場合は、当社主要駅のきっぷうりばまたは指定席券売機でお受け取りいただけます。【えきねっと】
JR東海公式サイトより引用
JR東日本が提供する「えきねっと」で予約したきっぷのうち、割引が適用されていないきっぷまたは往復割引・身体障害者割引・知的障害者割引・精神障害者割引が適用されたきっぷは、当社の指定席券売機(指定席券売機の設置箇所はこちら)でお受け取りいただけます。(ただし、きっぷの乗車区間に一部の会社線が含まれる場合は、お受け取りいただけません。)
この手の説明文って鉄道初心者には呪文のようで(笑)、一読しただけではピンとこないですよね。
ざっくり要約すると、
どちらもJR東海の駅にある指定席券売機で発券可能だけど、
・「えきねっと」は割引の種類によっては発券できない
・「e5489」はJR東海の路線が含まれていないと発券できない(例えば出発駅・到着駅がともに関西圏などは不可)
この2点に注意する必要があります。
今回のルートでは、問題なくJR東海エリアの駅で発券することができました。
【体験談】e5489予約手順
名古屋駅が選択できない!?
e5489はJR西日本が運営している予約サイトです。
そのため「JR東海エリア」のきっぷを予約する際は、ちょっとアウェイ感を感じました。
「最低限のことはやってあげるけど、細かいサービスまでは期待しないでね」みたいな雰囲気。笑
そしてその洗礼は、しっかりと初っ端から受けました。
最初の予約画面は「リストから発着駅を選択」するようになっていますが、そのリストはJR西日本の路線のみ。
名古屋駅が出てこず戸惑いましたが、駅名は直接入力もできたので、そちらへ入力しました。

普通列車が「特急あずさ」になってしまう!?
今回は「名古屋→塩尻はしなの3号」「塩尻→上諏訪は普通列車」という、こちらのルートのきっぷを購入するつもりでした。

しかし、e5489では塩尻→上諏訪の区間に「特急あずさ18号」しか選択肢が表示されませんでした。
「乗り換え指定」や「利用列車」の項目をいろいろ試してみたものの、どうしても普通列車と組み合わせることができません…。

次発の「しなの5号」「しなの7号」では、塩尻から普通列車と組み合わせることが可能でした。
おそらく原因は、しなの3号から普通列車への乗り換え時間が4分しかないため、システムが「間に合わない可能性がある」と判断した――と推測しています。
とは言え、スケジュールは変えたくないので、えきねっとで予約することにしました。
…しかし、
えきねっとでも結果は同じでした。(泣
仕方がないので再びe5489へ戻り、しなの3号「特急券+乗車券」のみを予約して、塩尻→上諏訪の普通列車はマナカを利用することにしました。
この方法では、塩尻で一度きっぷで改札を出てから、再びマナカで入り直すというひと手間がかかりますが、社会勉強のつもりで試してみました。
▶▶塩尻で乗換えに苦戦した記事はコチラ

帰りの予約では、上諏訪(普通列車)→塩尻(しなの16号)→名古屋という、希望通りのきっぷを予約できたよ
シートマップで座席予約
列車が決まったら、次は座席の選択です。
希望の座席をシートマップ(座席表)から選択できるのが、e5489の良いところ♪

「座席から選ぶ」を選択すると、このようなシートマップが表示されます。
〇が予約可能な空席です。

私は座席の位置にこだわりたいタイプなので、シートマップはとても重要。
▶▶「しなの」おすすめ座席はコチラ

座席を選択したら料金を確認し、クレジットカードで支払いをします。
あとは出発日までに駅で発券すれば、きっぷの準備は完了です。
駅での発券(紙きっぷ受け取り)
e5489で予約したものは、リストに載っているJR東海エリアの駅で発券しました。
発券作業は、指定席券売機という機械で行います。
必要なものは以下の通りです。
- 支払いで使ったクレジットカード
- 電話番号(下4桁)
- 予約番号(5桁)
しかし私が発券した時は、予約番号を使う場面はありませんでした。

指定席券売機の操作自体は簡単ですが、不安な方は「サポートつき指定席券売機」が設置された駅なら、オペレーターと話しながら操作できるので安心です。

✅サポートつき券売機の設置駅はコチラ
【結論】初心者が最も簡単に予約する方法
鉄道にあまり詳しくない私が、
「そうだ、諏訪大社へ行こう!」
と思い立ち、名古屋から諏訪への列車予約をするのに――なんと丸3日かかりました。
専門用語やエリアの違い、JRごとの独自ルール…。
これらを調べるたびに「どういうこと?」が発生し、リサーチにリサーチを重ねる日々。
ようやく仕組みを理解したと思ったら、今度は予約サイトでつまづきました。(疲弊
実際に使ってみて感じたのは、「JRのエリアをまたぐ個人手配は、初心者にはハードルが高い!」 ということ。
今回は社会勉強としてネット予約に挑戦しましたが、正直なところ、次回は駅のきっぷうりばで購入しようと思いました。
対面なら疑問をその場で解消できるし、細かな調整も柔軟に対応してもらえます。
しかも今回予約サイトで選べなかったルートも、窓口なら購入可能でした。
さらに「チケットレス対応外」の区間では、発券のために駅へ行く必要があるため、ネット予約のメリットはあまり感じられませんでした。
当日に出発駅で発券するという方法もありますが、心配性の私は前日までに準備しておきたいタイプなので、「結局駅へ行くなら、窓口でいいや」という結論に至りました。
もし泊りがけの旅行であれば、「JR+宿」セットの旅行サイトを利用するのが鉄道初心者にはベスト。
駅での発券は必要になりますが、ややこしい下調べは不要で、宿と電車をまとめて予約できるので楽ちんです。
実際、今回私が希望していたスケジュールのきっぷは、e5489では取れなかったのに、旅行サイト経由では予約可能でした。
e5489(JR西日本)やえきねっと(JR東日本)の「エリア外ゆえの塩対応」を避けるなら、旅行サイト経由が一番ストレスのない方法かもしれません。

【本記事のまとめ】長野旅行で知っておきたい鉄道情報
名古屋から諏訪エリアへの鉄道予約を実際に体験し、学んだことをまとめました。
- 特急しなのはネットで予約可能
→ JR東日本「えきねっと」、JR西日本「e5489」を利用
→今回はシートマップで座席指定ができる「e5489」で予約
→チケットレスではないため、駅での発券(紙きっぷの受取り)が必要 - 予約したきっぷを発券できるのは、JR東海エリアの指定席券売機が設置されている駅のみ
→割引されていたり、乗車区間がJR東海エリアを含まないと発券できないことがある - 交通系ICカード(TOICA,manaca等)は発着が同一エリア内で完結しないと利用できない
→名古屋(JR東海エリア)で乗車して、上諏訪(JR東日本エリア)で降車するケースは✕ - 結局チケットレスではないと、ネット予約をするメリットが薄い
→ネット予約は乗りたいルートが表示されないなど、柔軟性が低いため、駅の窓口で購入する方が便利
→【予約サイトでメリットがあるのはこんな人】出発日に駅で発券をする人。大至急で指定席を確保したい人。窓口の営業時間内に駅へ行けない人 - 個人手配はいろいろとリサーチが必要なので、宿泊旅行なら旅行サイトの「JR+宿」セットプランが一番楽ちん
