今年も栗の季節がやってきました!
栗好きガチ勢さんにはおなじみの栗菓子、「栗粉餅」についてレポートします。
2022年~2024年は有名栗菓子店の栗粉餅9軒をレポートしましたが、2025年は「ネットの情報が少ないお店」を中心に栗活してきました。
さらに、恵那川上屋の看板スイーツ「栗一筋」もあわせてご紹介します。
【栗粉餅ガイド5店】混雑状況/駐車場/価格
中津川市で栗粉餅を販売しているお店は、大きく分けて3つのエリアに集中しています。
- 国道19号の周辺
- JR中津川駅の周辺
- 付知町の周辺
| エリア | アクセス | 駐車場 | お店 |
|---|---|---|---|
| ①国道19号 | 車が便利 | 数台~広い | 川上屋、信玄堂、恵那福堂、七福 |
| ②JR中津川駅 | 電車が便利 | コインパーキング | 松月堂、新杵堂、しん、にぎわい特産館 |
| ③付知町/国道257号 | 車が便利 | 数台~広い | 満天星一休、一茶堂、伊那屋、佐和家、仁太郎 |
今まで①と②を中心に巡ってきたので、今回はネット上にあまり情報が出ていない③の付知町エリアを訪ねてきました。
👉 過去の栗粉餅レポは こちら付知町は、国道19号から下呂方面へ向かう途中にある静かな山あいの町です。
栗菓子店は国道257号沿いにまとまっているので、車でも行きやすいエリアでした。

今回訪問したのはこちらの5軒。
- 佐和家
- 一茶堂
- 仁太郎
- 伊那屋
- 川上屋 手賀野店

そして締めくくりに、恵那川上屋 瑞浪店で「栗一筋」をいただくルートで巡りました。
佐和家

佐和家
【所在地】中津川市福岡1225-32
【駐車場】敷地内にあり
【混雑状況】11月上旬/土曜/10時頃→混雑なし
1軒目は佐和家さんへ行きました。
からすみ(ういろうのような和菓子)が有名なお店ですが、秋には栗粉餅を販売しています。
基本的にどのお店も、栗粉餅は「少量製造・昼には完売」であることが多いため、念のため電話で予約をしておきました。
午前10時頃に到着すると、他にお客さんはなく、店頭にはまだ栗粉餅が並んでいました。

佐和家さんの栗粉餅は粒が小ぶりで、小分け包装になっており、追い栗粉が添えられているのが特徴です。
今回の5軒の中では、最も栗の風味が濃く感じられました。
一茶堂

一茶堂
【所在地】中津川市付知町10201-1
【駐車場】店舗前に和菓子専用Pあり
【混雑状況】11月上旬/土曜/10時頃→混雑なし
2軒目は併設カフェが大人気の一茶堂さん。
👉 栗cafe ISSADOの記事は こちら私が初めて「栗粉餅」の存在を知ったのが、この一茶堂さんでした。
地元では栗きんとんに負けず劣らず好評な栗粉餅。数量限定で1日経つと味や食感が変わってしまう幻のお菓子
2021年にそんなテレビ紹介を見て、栗好きの血が騒ぎました。笑
ただ一茶堂さんの栗粉餅は土日限定販売で、行列覚悟の人気ぶり。
人混みが苦手な私にはハードルが高く、なかなかチャレンジできずにいました。
「いつか食べたい」と思い続けて早4年、今回ようやく念願が叶いました。

栗粉餅の混雑状況が予測できなかったため、念のため電話で予約をしておきました。
10時頃に到着すると、併設のカフェはすでに賑わっていました。
第1駐車場は満車でしたが、第2駐車場にはまだ余裕があり、カフェの行列は20人ほど。
一方、お目当ての和菓子店はお客さんが2〜3名と静かで、落ち着いて買い物ができました。
駐車場は和菓子店の前に専用Pがあったため、そちらを利用しました。

一茶堂さんの栗粉餅は、今回の5軒の中で最もお餅が大きく、栗粉もたっぷり。
お餅はとろりと柔らかく、贈答用にも喜ばれそうな、贅沢な仕上がりです。
4年間恋焦がれてきただけの価値が、しっかりと感じられました。
仁太郎

仁太郎
【所在地】中津川市加子母4939-8
【駐車場】敷地内にあり
【混雑状況】11月上旬/土曜/10:30頃→混雑なし
3軒目は仁太郎さんへ行きました。
こちらのお店は2度目の訪問で、今までに食べた9軒の栗粉餅の中で、お気に入りナンバーワンです。
👉 2024仁太郎の記事は こちら前回は平日昼頃の訪問で、栗粉餅の在庫がまだ残っていたので、今回も予約なしで行きました。
今回は週末でしたが午前中の訪問でしたので、無事に購入することができました。
店内も空いていて、スムーズに買い物ができました。

仁太郎さんの栗粉餅は4個入が販売されているので、「一人で当日中に食べ切れるサイズが欲しい」という方にぴったりです。
栗粉は他店より粒が粗く潰されているのが特徴で、それが最大のお気に入りポイントだったのですが、今回は他店同様に粒々感のない栗粉でした。
うーん、個体差なのかな?
伊那屋

伊那屋
【所在地】中津川市付知町下広屋6951-7
【駐車場】店舗前にあり
【混雑状況】11月上旬/土曜/11時頃→混雑なし
4軒目は伊那屋さんへ行きました。
創業100年の老舗和菓子店ですが、お店のインスタは一見すると可愛いケーキ屋さん。
2024年は栗粉餅を販売していたようですが、今年は情報なし。
そこで、実際に足を運んで確認してみることにしました。

すると店頭には栗粉餅、栗きんとん、栗おこげなどの栗菓子が並んでいました。
栗おこげとは、栗きんとんを作る際にできる「おこげ」の部分です。
他店では700〜1000円ほどで販売されているところ、伊那屋さんではミニサイズが108円と手頃だったので、初めて購入してみました。
パリパリとした食感で、口の中で徐々に栗きんとんの風味が広がり、まるでフリーズドライの栗きんとんのようでした。
栗きんとんは年々高級和菓子になっているので、リーズナブルに風味を楽しめるのはありがたいです。
ちなみに母は他店の栗おこげを買いましたが、そちらは栗の風味があまり感じられなかったようで、お店によって味の差がかなりあるのかもしれません。
伊那屋さんの栗きんとんは普通の栗と、山栗を使った2種類がありました。
食べ比べ用に1個ずつ購入したところ、うん、確かに味わいが違う!
ただ包装に商品名が記載されていないので、帰宅後はどちらが山栗かわからなくなってしまいました。笑
栗きんとんを機械ではなく、手作りで作られているのは中津川では伊那屋さんだけとのことで、2種類どちらの栗きんとんも味わい深くて美味しかったです。

そしてお目当ての栗粉餅は、今回の5軒の中で一番お餅が柔らかかったです。
食べたのは夜9時頃と遅かったのですが、それでもわらび餅のようにとろり~んとしていました。

【周辺情報①】お隣のスーパーやまにしは付知のカルディと呼ばれ、小さなお店ながら2023年に農林水産大臣賞を受賞した「日本一のスーパー」だよ
【周辺情報②】徒歩すぐの所に老舗栗菓子店の南陽軒さんがあるよ。例年は栗粉餅を取り扱っているけど、今年はまだ販売してなくて、12月に販売するかも?という未定の状況でした
川上屋 手賀野店
ラストの5軒目は、超有名な老舗栗菓子店の川上屋さん。
※栗一筋で知られる「恵那川上屋」と名前は似ていますが別のお店です
川上屋さんはいくつか店舗がある中で、栗粉餅を販売しているのは国道19号沿いにある手賀野店のみとなっています。

川上屋 手賀野店
【所在地】中津川市手賀野西沼277-1
【駐車場】第1P(店舗前)、第2P(店舗裏)、第3P(19号向かい) 計80台
【混雑状況】11月上旬/土曜/14:30頃→やや混雑
こちらには茶寮 栗乃舎が併設されており、店内で栗粉餅を食べることができます。
イートインの栗粉餅は公式HPにも載っていますが、持ち帰り用については情報がなく、どなたかのブログでその存在を知りました。
店頭販売用の栗粉餅について電話で問い合わせてみたところ、次のようなことがわかりました。
- 販売開始時刻は9:30〜10:00頃
- 予約可能(来店時刻を伝える)
- 箱売りはなく、1個ずつの販売
川上屋さんは人気店で大変混み合うため、当初は8時の開店直後に受け取りたいと思っていましたが、その時間はまだ商品ができあがっていないとのこと。
そのため、午後の受け取りで予約をお願いしました。

川上屋さんの栗粉餅は、他店のものとはひと味違うビジュアル。
1つずつ茶巾絞りになっていて、栗きんとんの中にお餅が入っているタイプです。
そして材料にも違いが見られ、一般的にはお餅が固くなりにくいようトレハロース(天然由来の糖質)を使うお店が多いのですが、川上屋さんの栗粉餅は「栗・餅米・砂糖」だけというシンプルさ。
余計なものを加えない、老舗らしいこだわりを感じます。
無添加な分お餅は固くなりやすいため、夜に食べた時はやや弾力が落ちていましたが、電子レンジで10秒ほど温めたらやわらかさが復活!
お持ち帰り用も美味しいですが、いつかイートインで出来立てを味わってみたいなと思いました。
【徹底比較】中津川の栗粉餅 5店
2025年に食べた栗粉餅「5種類」を比較してみました。

まずは1個当たりの単価で比較すると、高価なものから順に、
- 伊那屋 237円
- 一茶堂 225円
- 川上屋 218円
- 仁太郎 165円
- 佐和家 150円
という結果になりました。
ただしお餅のサイズは店によって異なりますので、結果的には「大きな価格差はなく、お餅のサイズに比例した価格」かなと思いました。

そして消費期限はどのお店も共通して「当日~翌日」、とにかく日持ちはしません。
これが私のように県外から訪れる人にとっては、ネックになっています。
せっかく遠方から来たのに、1軒しか味わえないのはもったいないですよね。
かと言って、まとめ買いしても消費期限の壁が立ちはだかる…。
そこで私は、こんな裏ワザで栗粉餅を長く楽しむようにしています。
続いては、原材料について。
基本的な構成は「餅米・栗・砂糖・トレハロース」で、あとはお店ごとに少しずつ違いがある程度です。
5店の中で特徴的だったのは、伊那屋さんが白あんの材料である「手亡豆」を使用していること、そして川上屋さんがトレハロースを使っていないこと。
ちなみに、昨年訪問した新杵堂さんもトレハロース不使用ですが、無添加とは思えないほどお餅がやわらかく、「さすが栗粉餅の発祥店!」と感動したのを覚えています。
| 店名 | 特徴 | 税込価格 | 消費期限 | 原材料 |
|---|---|---|---|---|
| 佐和家 | 栗粉が濃厚 | 900円/6個入 | 翌日 | 餅米、栗、砂糖、トレハロース、食塩 |
| 一茶堂 | 栗粉たっぷり | 1350円/6個入 | 翌日 | 餅米、栗、砂糖、水飴、小麦粉、トレハロース |
| 仁太郎 | コスパ良し | 660円/4個入 | 当日 | 餅米、砂糖、栗、食塩、トレハロース |
| 伊那屋 | わらび餅のようなやわらかさ | 950円/4個入 | 当日 | 餅粉、砂糖、栗、手亡豆 |
| 川上屋 手賀野店 | 栗粉がきめ細かい | 216円/1個 | 当日 | 栗、餅米、砂糖 |
それぞれお店のこだわりを感じられる栗粉餅で、どれを選んでも間違いないクオリティでした。
あとは「個人の好み」になるかと思います。
★たっぷり栗粉を味わいたい
→一茶堂、川上屋
★素朴な美味しさを楽しみたい
→仁太郎、佐和家
★お餅のやわらかさを重視したい
→伊那屋
今回5軒を食べ比べして、私の中でのナンバーワンは佐和家さんでした♪
栗の風味が濃厚で美味しかったです。
【恵那川上屋の栗一筋】価格、混雑状況
栗粉餅めぐりを終えた後は、恵那川上屋 瑞浪店へやって来ました。
本店や可児店と比べると混雑が少ないので、栗一筋を食べたい方には穴場スポットです。

11月上旬の土曜15:30頃に訪れると、店内の待合室はほぼ満席。
待ち時間はおよそ15分ほどでした。
週末のティータイムということを考えると、混雑具合は「これくらいなら納得」といった印象でした。
👉 栗一筋 混雑回避のコツは こちら今年の栗一筋は、税込価格が1,705円になっていました。

2024年は1,650円でしたので、毎年少しずつ値上がりしています。
初めて栗一筋を食べた時は1,200円くらいでしたが、ずいぶんと高級スイーツになってしまいました。
とはいえ、似たような「細絞り系の高級モンブラン」の中では群を抜いて美味しく、価格的にもまだ良心的だと感じます。
栗一筋以外のスイーツは、以前は本店・可児店・瑞浪店にそれぞれ特色がありましたが、現在は3点共通メニューとなっていました。

恵那川上屋には「毬栗餅」という商品名の栗粉餅があり、3店舗の中で唯一、瑞浪店だけでイートインが可能でした。
👉 2024毬栗餅レポは こちらしかし共通メニューになったせいか、毬栗餅はカフェメニューから消えてしまいました。
もう出来たてのモチモチした毬栗餅を味わえないのか…とガッカリしていましたが、なんと名古屋の覚王山店では食べられることが判明!

覚王山店へは行ったことがないので、いつか訪れてみたいと思います。
さて余談が長くなりましたが、2025年の栗一筋はこちらです。

今年も栗の風味がしっかり濃厚で、甘さのバランスも文句なしの仕上がりでした。
スイーツとしてはボリュームがあるのに、70代の母も「甘すぎないのがいいね」と言いながら、あっという間に完食してしまうほど。

やはり年に1回は食べたくなる逸品です。
